あれはいつだったのだろう。今は屋島陸上競技場になっていると思うが、当時は何だったのかは知らないが、終戦後だったとは思う。日の丸の書いてある戦闘機が２機来ていて、松林の中に置いてあった。考えてみると飛行場でなかったら飛行機は来ることができなかったと思うが。どなたかがエンジンをふかしてプロペラを回して、子供たちにこちら側へ回るようにと言ってくれた。機体の尾翼側だったと思う。私たちは立っていられないほどの風圧に両手を広げて飛ぶ格好をした。何かゆったりとした気分だったので、多分終戦後だったと思う。無傷で残っていたわずかの飛行機。なんだか懐かしい。
