あげひばり

立春をを過ぎると雲雀の上がる声がする。今年は一寸遅くここ一週間ぐらいで鳴いているのを耳にする。雲雀が上がると思い出す。子供達の受験の事を。
我が母校兵庫県立北条高校育友会の機関誌「飯盛野」第5号に随想「あげひばり」長田達子とある。それは昭和59年2月25日号だ。
長女の受験に関するすったもんだのあげく、こんな結論をだしている。
「雲雀の様に、まだ寒い、まだ早いと思っていても、春になれば母なる大地を蹴って飛び立って行く。娘も又、まだ子供、何も出来ないと思っていたが、一人で飛び立って行く春になっていたのだと。ちょっぴりの寂しさもあるが、一回り大きくなった娘にガンバレ、ガンバレと声援を送る今日この頃である。」
このことを思うと今も涙が出る。その娘も、子供達の受験の時期になり、どんな思いをしているだろうか。