あれから早くも三日が経っている

7月7日にコープへ買い物に行ったら、レジ係りの方皆さんゆかたを着ていらっしゃる。

「へーすごいなー。この夏毎日着るの」と聞いたところ「今日は七夕だから」ということであった。

七夕で思い出した。去年も確かこんなことを言ったかと思うが、私の里のおばあちゃん、正式な名前は「つな」だった。呼び名は「こぬい」。昔ってこんなことがあったのだ。あのうちに女の子が生まれたらしい、役場へ届けておきましょうってことで庄屋さんが勝手に役場へ届けてくれた。何月何日となってはいるが、本当はずっと前に生まれていたのかもしれない。で、終戦になって配給があった時、初めて自分の正式名がわかったらしい。

そのおばあちゃんが、七夕になると短冊に書く文字を私たちに教えてくれる。

七夕の 天の河原の岩枕 遠くわたるにあらねども 君が船出は 年にこそ迄

何のことかさっぱりわからぬまま、稲の露をとっ生きて墨を摺って書いた。

なんだか二つの和歌が入り混じっているようだが、正しくは「天の川 遠き渡りに あらねども 君が船出は 年にこそ待て」柿本人麻呂の歌らしい。

おあちゃん小学校4年までしかいってないが大したものである。