状況判断の出来ない運転手

 私の事務所は裏側に駐車場があり、くるりと左に回って表に出る。表通りは市道1号線とやら。加西市では社に抜ける要所である。朝夕の通行料は半端では無い。でも田舎の事、両方の信号が赤になると、一台も車の来ない時がある。そんな時にするりと通る。私が通り抜ける道路に信号は無い。
右からぞろぞろと何時までも続く車をやり過ごして、さて通抜けようとすると、左から又ぞろ車が来る。こんな事を繰り返して、相当な時間を費やす。左へ廻って出ても良いのだが、こうすると多くの信号に引っかかる。で、辛抱強く待つ。
右からの車の列が続く、もう二台で後の車は来ていない。100㍍左の信号が赤になったらしく、車はみんなゆっくりと止まる。通常、長く待っている私の車が通り抜けられるように前を開けて止ってくれる。ところが、長尺ボデーの車が、前の車にひっ付けて止まった。乗用車なら私の前は通抜けられる程開いただろう。長い長い10㍍もありそうな車がぴたっと止まった。その後ろの車は間隔を開けてはくれたが、私の目の前は長尺ボデーの車がぴたっ。「馬鹿たれめ。もっと考えんかい」と、心の中で叫んでいた。「それでこんな大きな車がよう運転出来るなー」と。